沈黙にガムを噛ませろ。話題提供カードゲーム『ガムトーク』レビュー
会話が止まったとき、人はだいたいスマホを見る。
けれど、このガムがあれば、少し違う未来がある。
今回紹介するのは、ガムのパッケージにそっくりな話題提供カードゲーム
『ガムトーク』。
動画では、このゲームを実際に使用しながら、投稿者がエピソードトークを披露。
「ゲーム」という言葉から想像する勝ち負けや戦略とは、少し違う位置にある作品だ。
ガムトークとは?
- 商品名:ガムトーク
- 見た目:ガム箱そっくりのパッケージ/板ガムサイズのカード
- コンセプト:勝敗のない、話題提供ツール
箱に書かれたキャッチコピーは、
「サラバ沈黙 ヨウコソ話題」。
この言葉通り、ガムトークは「沈黙を埋める」ための道具だ。
ただし、力づくでではない。
ルールはとてもシンプル
箱からカードの束を取り出し、軽くシャッフルする。
カードの表面には①〜⑥の番号とトークテーマが書かれている。
(例:スーパーマーケットの話/シャンプーの話/職務質問された話 など)
- 山札の一番上を1枚めくり、場に置く
- 山札の裏側に書かれた数字(①〜⑥)を確認
- 該当する番号のテーマについて話す
本来のルールでは、話し終えたあとに
「いい話や」と肯定するのがセットになっている。
この一言が、場の空気をやわらかくする。
動画内の実演エピソード
動画では、実際にカードを引いてトークを実演。
引かれたテーマは 「② 目の話」。
語られたのは、投稿者がボードゲーマーだった頃のエピソード。
元カノと名作ボードゲーム
『AZUL(アズール)』 を遊んだときの話だ。
盤面を見つめ、戦略を練る投稿者。
結果は初心者だった元カノの勝利。
しかし返ってきたのは、
「私の目、全然見てないよね?」
という言葉。
ボードゲームは盤面を見るもの。
映画はスクリーンを見るもの。
それでも彼女にとって大事だったのは、
「目を見つめ合うこと」だった。
そんな価値観のズレを、笑いと自虐を交えて語る。
ガムトークがあるからこそ、
自然に引き出されたエピソードだった。
感想:このガムトークという道具について
このガムトークは、ゲームというよりも
コミュニケーションツールに近い存在だと思った。
勝ち負けもなく、上手い下手もない。
だからこそ、ルールはきっちり守るものではなく、
その場に合わせて、臨機応変でいい。
大切なのは、話すことを「正解」にしないことだ。
沈黙が怖くて用意したゲームが、
いつの間にか誰かにとっての負担になってしまう。
そんな展開も、残念だけれど起こり得る。
特にこのゲームが出てくるのは、
人が集まった瞬間、空気がまだ固まりきっていないタイミング。
つまり、断りにくい瞬間でもある。
だからこそ、始める前に、ほんの一言があってほしい。
「話せなかったら、テーマを何回変えてもいいよ」
「無理に話さなくても、聞いてくれているだけで大丈夫だよ」
その一言があるだけで、
このゲームは“沈黙を壊す道具”ではなく、
“沈黙に寄り添う道具”になる。
話してもいい。
話さなくてもいい。
ただ、そこに一緒にいるためのきっかけとして。
このガムトークは、
そんな使われ方が一番似合っている気がした。
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