協力して、報われない。――サーフォサウルス MAX レビュー&ルール解説
全員でポーカーの役を作れ。
そう聞くと、協力ゲームだと思うかもしれない。
だが、このゲームは違う。
協力はするが、救われるとは限らない。
『サーフォサウルス MAX(Surfosaurus MAX)』は、
恐竜がサーフィンをするという、あまりにも軽快な見た目とは裏腹に、
静かで、鋭く、そして残酷な判断を迫ってくるカードゲームだ。
どんなゲーム?
本作はいわゆる「変則ポーカー」。
ただし、役を作るのは一人ではない。
プレイヤー全員で、場に出たカードを使い、ひとつのポーカー役を完成させる。
フラッシュか、スリーカードか。
役の完成そのものは、全員共通だ。
だが――
得点できるかどうかは、まったく別の話になる。
基本ルール
● 手番にやること
- 手札からカードを1枚、場に出す
- 山札からカードを1枚補充する
これを繰り返し、
全員が2枚ずつカードを出した時点でラウンド終了。
そこで得点計算に入る。
● 役の判定(協力パート)
場に出たすべてのカードを見て、
「今、この場で作れる一番強いポーカー役」を判定する。
重要なのは、
誰の役か、ではなく「場の役」だという点だ。
得点ルール ― このゲームの核心
役が決まったあと、
得点できるのは次の条件を満たしたプレイヤーだけ。
- 自分のカードが、その役を構成している
- その中で、数字が大きい上位4枚に入っている
この瞬間、
同じ役を見ていたはずのプレイヤーたちは、
はっきりと分断される。
数字と得点が反転するジレンマ
このゲームをただのポーカーで終わらせないのが、
数字と得点の逆転関係だ。
数字が大きいカードは、残りやすい。
得点化しやすく、安定している。
だが、点数は低い。
数字が小さいカードは、得点が高い。
刺されば一撃必殺。
だが、役が完成した瞬間、真っ先に弾かれる可能性が高い。
安定か。
一発逆転か。
その選択を、
全員が同じ場を見ながら、同時に迫られる。
感想:協力の意味が、最後に反転する
全員でポーカーの役を作れ。
そう言われれば、協力ゲームに見える。
だが、これは協力ではない。
役は完成させなければならない。
なぜなら、役が完成しなければ、
全員がゼロ点だからだ。
だから協力する。
いや、正確には――
協力せざるを得ない。
ここにある読み合いは、
相手を貶めるためのものではない。
役を成立させるための読み合いだ。
誰かが流れを作り、
誰かがそれに乗り、
それでも、全員が報われるわけではない。
役が完成した、その瞬間。
協力は、意味を変える。
同じ波を作ったはずなのに、
その波に乗れる者と、
弾き飛ばされる者に分かれる。
このゲームにおける協力は、
勝つための協力ではない。
舞台を整えるための協力。
その舞台の上で、
最後に光を浴びるのは、ほんの一部だ。
静かで、鋭く、そして強烈に記憶に残る。
そんな一作である。
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