ウィリアム・ボシが瑞牆山で「Floatin」に挑む|日本ボルダリング旅
プロクライマー・ウィリアム(ウィル)・ボシが、日本・山梨県の瑞牆山を訪れ、高難易度のボルダリング課題に挑んだ記録映像。
静かな山々と花崗岩が佇む場所で、クライマーとしての技術、集中、そして執着に近い情熱が描かれています。
瑞牆山に広がる日本の自然
映像は、富士山や紅葉の山並みといった、日本の秋の美しい景色から始まります。
瑞牆山は世界中のクライマーが訪れるエリアとして知られ、滑らかでありながら鋭い花崗岩が、挑戦的な課題を生み出しています。
焦点となる課題「Floatin」 (8C+/V16)
ウィリアム・ボシが中心に挑むのは、非常に難易度の高い課題「Floatin」。
指先に頼る繊細なムーブと、重心を極限までコントロールする技術が求められます。
初日のトライで指の皮が割れ、体力と集中力が削られても、彼は繰り返し岩に向かいます。
課題そのものと向き合うというより、自分自身の限界と向き合う時間が続いていきます。
他の課題で見せる美しいムーブ
- Asagimadara (8C / V15)
- Hoto (8B+ / V14)
これらの課題では、岩に体が溶け込むような流れるムーブを見せ、見る者を惹きつけます。
感想
美しい景色から始まるこの映像。 まるで旅番組のように、日本の秋が静かに広がっていく。 思わず「日本へようこそ」と言いたくなるけれど、画面を見ていると、むしろ「ありがとう」と言う方が正しい気がする。 私たちが知っているつもりでいた景色を、彼らはまるで宝物のように扱い、見つめ、味わっているからだ。
彼らの目的地は「山」ではない。 そこに点のように佇む「岩」そのものだ。 観光地でも名所でもない、風に削られ、ただそこに存在する岩。 その表面に刻まれたわずかな凹凸が、クライマーにとっては地図となり、道となり、導きとなる。
映像を見ていると、こんなもの登れるわけがない、と思ってしまう。 持つ場所も、足をかける場所も、ほとんど見えない。 だけど、彼らは見つけてしまう。 指先で、呼吸で、身体の重さの移動で、岩が語りかける“わずかな手がかり”を。
一度で登れない。 何度も挑む。 皮膚が削れ、呼吸が乱れ、体力が尽きても、もう一手、さらにもう一手。 その動きに、焦りはない。 そこにあるのは「進む」という、ただひとつの確かな意思。
常人には理解できない領域だ。 ただ岩にとどまり続けるだけでも奇跡のようなバランス。 その場に立ち続けることすら、すでに勝負なのだ。
それでも、彼らは挑み続ける。 なぜか? 理由はきっと言葉にならない。 言葉にしてしまえば薄まってしまう何か。 ただ、身体は知っている。 「ここに向かうべきだ」と。
映像を見ながら、私はつい独り言のように呟いていた。 すごいな、と。 ありきたりだ。 でも他の言葉では追いつかない。 この挑戦は“すごい”以外に、名がつけられない。
今度、岩を見かけたら触ってみようと思う。 登れるとは思わない。 だけど、そこに刻まれた時間と風と、ほんの微かな温度を感じることはできるかもしれない。 クライマーが触れている世界の片鱗だけでも、手のひらに残せたらいい。
この映像は、岩を登る記録ではない。 これは「ひとりの人間が、世界と向き合う姿」の記録だ。 だから心が動く。 だから目が離せない。
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まとめ
この映像は、クライミングの技術や記録以上に、「何度でも向き合う」という姿を映し出しています。
自然の中で自分と対話しながら挑戦し続けるその姿勢は、私たちが日々直面する「前に進むか、止まるか」という問いにも重なります。
